歴史
臨済宗青年僧の会の誕生
臨済宗青年僧の会(臨青)の発足は昭和55年1月のことでした。
岩手県霊桃寺宮田正勝師、静岡県寶泰寺藤原東演師、愛知県臨渓院宮川明道師、香川県法泉寺横田宗忠師、長崎県寶昌寺微笑義教師らが
「青年僧よ立ち上がれ、歩め」
をスローガンに掲げ会を発足させ、手弁当での活動が始まりました。
現在は各地に青年僧の会が結成され、それぞれの団体が活躍されていますが、当時にしてみれば、青年僧の横のつながりの中での活動というものは皆無だった事を聞いています。
この臨青の発足に大きなきっかけとなった出来事に、東京龍源寺松原哲明師が発起人となり妙心寺を会場に開催された青年僧の結集がありました。機が熟すことはなかったものの松原師が全国の青年僧に与えた影響は絶大で「何かしなくてはならない」といった風潮の中で、先の五師が立ち上がられて臨青の一歩が始まりました。
臨青の活動は「情報発信」と「情報交換」の場をもつことで継続して参りました。
その他の活動として「動くゼミ」で、インドのお釈迦様の聖地や中国の禅の祖師方のゆかりの地を訪ねてきました。近年では社団法人ドイツ恵光日本文化センターが主催する坐禅会に参加しています。
臨青が発足された当時のスローガンは30年近くたった今日でも充分通用する言葉です。機関誌「不二」の命名は山田無文老師に依るものです。老師から「臨済宗各派の青年僧の和合専一に、研鑽と親睦を図ってほしい」という願いが託された言葉でした。
今後の臨青を考える時「青年僧立ち上がれ、歩め」の活動目的をどこまでも一禅僧の資質向上に重点を置き「和合専一」という禅の心を培う場として継続して参りたいと存じます。